着ける? 帰れる? 上陸は状況次第新島抗火石調査会の長老が語る新島の魅力 しょの四

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皆様、ご無沙汰いたしました。2023年の5月以来ですから10か月ぶりですね。マメに書こうと思っていましたが、なかなか指が進まず(昔の人は筆が進まず、と言ったようですが)長く空いてしまいました。これからはもう少しマメに更新したいと思います。

着岸できない悲劇と喜劇

さあ、いよいよ島に上陸です。以前にもお話ししたように竹芝発の大型客船は新島の前浜港[1]に朝の8時頃に着きます。かつては港の工事が進んでいなかったため「条件付き就航」といわれる「翌日の朝の状況によっては着岸しないかもしれない」という条件での出航[2]もありました。幸いにも小生が乗った船が新島に着岸せずに通り過ぎたことはありませんが、調査会のメンバーの中には新島に着岸せず、次の式根島に行った人もいました。

大島・神津島間の航路

以前にも書きましたが、新島へ行く船は夜のうちに竹芝桟橋を出航し、朝から大島・利島・新島・式根島・神津島の順に乗客を降ろしながら進み、帰りは逆順で乗客を乗せながら進みます。そのとき先行して出発した三人を乗せた船は大島には着岸しましたが、利島と新島には着岸せず式根島に着岸しました。さらに神津島からの帰りの便は大島にしか着岸できず竹芝に戻ったと記憶しています。先行した三人は式根島で新島行きの連絡船か翌日の船を待つことになりました。

翌日、小生とIさんを乗せた船は無事新島に着岸、島に上陸することができました。しかし、帰りの船は着岸できず、さらに新島・式根島間の連絡船も欠航したため、先行した三人は式根島に足止めされました。そんなわけで四人で新島に宿泊する予定が小生一人になった結果、晩ご飯は伊勢海老尽くしでした。たぶん四人分用意したあった伊勢海老を小生が1人でいただきました。

船で帰れる? 帰れない?

その帰り、竹芝から来た船は新島に着岸しましたが「帰りは天候が悪くなるため新島に着けないので、今日帰りたい人は朝の船に乗ってください」と言われ、神津島経由で約11時間かけて帰りました。

また別の島行きの時に、帰りの船が新島に着けず帰れないこともありました。そのときは一緒に行っていたIさんとTさんは小生をおいて飛行機で帰ってしまいました。飛行機と言っても20人乗り程度の、調布飛行場に着くプロペラ機です。そう「しょの二」で書いた真知子先生[3]が乗ったやつです。飛行機嫌いの小生が「もう一泊しようよ」と言っているのに、二人に見捨てられたのでした。Iさん、Tさん、あのときの恨みは一生忘れませんよ。当時の宿の女将さんが一人残された小生に「それでも飛行機はイヤなんだ」と言って大笑いしていましたね。

あれ、今回は新島に上陸する予定でしたが……。

次回は必ず上陸しますね。

注釈

  1. ^待合所は「新島港船客案内所」で表記、船内では「前浜港」でアナウンスされています。東京都港湾局による名称は「新島港」。
  2. ^条件付き就航自体は今でもありますが、港湾整備がされる前は今よりも多く発生していました。
  3. ^山田洋二原作・監督、渥美清主演のシリーズ映画「男はつらいよ」の第36作『男はつらいよ 柴又より愛を込めて』の中で、栗原小巻が演じる式根島の小学校の先生。