新島唯一の石葺き入母屋屋根を持つ主屋です。
解説
屋根までコーガ石で葺かれている数少ない建物のうち、現存する入母屋造の屋根を持つ主屋(オーヤ)はこの建物だけです。
屋根を葺いている石は葺き重ねる部分に段差を設けているため、水平方向のラインが印象的です。また、屋根上部の大棟や降り棟、鬼板など、まるで瓦葺き屋根のような装飾もこの屋根の大きな特徴です。
復原した間取りは、トグチ・タルモト・アラト・デイ・チョウデイの5室からなり、伝統的な新島の民家の間取りとなっています。
1945(昭和20)年の空襲により、釜屋形は残りましたが前身となるオーヤは焼失してしまいました。その後、1948(昭和23)年に沖五郎という屋号で呼ばれていた梅田家の吉五郎により、このオーヤが建てられました。また、東側の増築部分は1965(昭和40)年に増築されました。
敷地は南西側に走る村道に面していて、敷地の北東側に旧主屋が建っています。敷地の南側にはネエバと呼ばれる苗畑が広がります。また西側には外便所・物置が建ち並び、さらに旧製造場や旧石倉の跡地があり、伝統的な屋敷配置が残っています。
概要
- 所在地
- 新島村本村四丁目5番22号
- 構造
- 木造平屋建 入母屋造り石葺
- 建築面積
- 58平方メートル
- 建築年代
- 1948(昭和23)年
- 登録年月日
- 2024(令和6)年3月6日