戦災を乗り越えた紀野家住宅釜屋形を紹介します。
解説
1945(昭和20)年の終戦時、当時の主屋は焼失しましたが、隣接して建っていたこの釜屋形は残りました。この話からこの釜屋形が耐火建築物としての機能を十分に発揮したことが伝わります。
かつては内部の3分の1に床板が張られ、そこには流しと調理台があり勝手としての機能を持っていました。また、この部分は旧主屋のタルモトと呼ばれる部屋と繋がっています。
残りの部分は土間で、そこには2口の竈と風呂がありました。
屋根は現在、片流れのものに葺き替えられていますが、当初は石葺きのヴォールト屋根であったことが痕跡から判明しています。
建築年代は旧主屋よりも前に建っていたことから、大正時代から昭和時代初期と推定されます。
概要
- 所在地
- 新島村本村四丁目5番22号
- 構造
- 石造平屋建 片流れ鉄板葺
- 建築面積
- 19平方メートル
- 建築年代
- 昭和時代初期
- 登録年月日
- 2024(令和6)年3月6日