みなさんはじめまして。新島抗火石建造物調査会のヤマダヌキです。
抗火石建造物調査会が活動を始めてから早20年以上が経ちました。これまで年2~3回のペースで新島に通い、何度新島に行ったかは数え切れなくなっています。その間、いろいろなことがありましたが、会の活動等を広く知っていただくため、ホームページを立上げました。これまでの新島行きを振り返りながら、新島での思い出を中心に、魅力などを伝えていけたらと思いコラムを始めました。どれほどのペースで更新するかは分かりませんが、ホームページを少しでも盛り上げていきたいと考えています。
今回は初めてのコラムで小生が初めて新島に行ったときのことをお話ししたいと思います。
調査のきっかけ
あれは23年前、平成11(1999)年の初夏ごろだったと思います。一緒に仕事をしていたIさん(現在会の会長です)から「ヤマちゃん、新島に石造りの建物があって、他にはない修景なんだよ。いつかは建物の調査をしたいと思っているんだけど協力してくれないかな」と誘われました。Iさんの奥様が新島の出身で、実家に行ったときに石積みの建物や町並みをみて感動したらしいです。
当時の小生は知識がなく、石積みの建物といえば栃木県の大谷石積みの倉くらいしか思い浮かばず「面白そうですね、観てみたいな」と言ってしまいました。
次回Iさんに会うと「新島の博物館に問い合わせをして事情を話したら、白地図を頂けたんだよ」と言われ、建物がプロットされた地図を見せられ「これを基に悉皆調査[1]ができるね」と言われました。
準備は進む。気持ちは……。
その後も会うたびに「悉皆調査のためにマーカーや大きめのメモ帳などを準備したよ」「カメラが必要だけど、2台は準備できるから」と悉皆調査に向けて準備が着々と進んでいることをアピールされました。そして「とりあえず観光旅行気分でいいから一度島に行こうよ」と言われ「11月上旬が船の着岸率が一番いいからその時期に行かないか」との提案に思わず「うん、じゃあ一度見に行ってみようか」と答えてしまいました。
ここで気付くべきでした。新島の主な観光と言えば釣り・サーフィン・海水浴などです。釣りとサーフィンをやらない小生にとって、海水浴ができない11月に新島に行ってもやることはあまりありません。この時点でIさんは悉皆調査をやる気満々でした。そして出発の直前に「調査道具はすべて島に送ったから」と言われ、悉皆調査を行うことが確定してしまいました。
こうして共に誘われたTさん、Oさん、Tさんに小生とIさんを含めた5名で新島に旅立ちました。
初回から気合いを入れすぎて沢山書くと2回目からが大変になるので、ここまでにしておきたいと思います。
次回は島行きの船に乗ってからの話をしたいと思います。
注釈
- ^悉皆の「悉」には悉く・残らず・すべて、「皆」には全部のもの・みなという意味があり、対象物すべての調査を行うこと。